リレー小説4
<Rel4.yami2>

 

   アテネ中部、エステーンシスOEP貿易センタービル屋上

 

夜のアテネを煌びやかに彩るイルミネーションを貿易センターの屋上に腰掛けて見下す少女。
普段の彼女ならば瞳の奥に映るものは純然な闇。
唯、ここ数日…彼女の瞳には彼女らしからぬ感情が浮かび上がっていた。
希望
嘗て自らを引き裂いた醜悪な悪魔達。
力に取り憑かれた亡霊…人類に潜むガン細胞であるSFESの終焉が近い。
火星帝の息子シュタインドルフ率いる部隊が
大戦の英雄達と共にリゼルハンク本社へ乗り込むのは数日後…
万が一シュタインドルフの部隊が返り討ちにあったとしても、
其の時にはもうSFESの居場所などありはしない。
もうすぐ終わる。SFESが滅ぶ。

 

だが作戦実行の一日前に、彼女の望みは全く別の形で成就された。
初め其れを見た時、彼女の頭の中にはこの言葉しか浮かばなかった。
『天罰』
執筆者…is-lies
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