リレー小説3
<Rel3.ゼペートレイネ1>

 

  リゼルハンク本社前

 

「こんにちは、『縋る友の追憶を望む尾』さん♪」 
「…リライ」
ゼペートレイネもよく知る少女が立っていた。
「うーん…少し違うなぁ。今の私は『闇』だよ」 
「リライとか『闇』とか…アンタも随分と節操がないじゃないの。
 ナンバーネームですらない実験体風情が何の用?
 アタシはもうアンタらと関係無いでしょ?
 嫉妬? 其れともオルトノア?」
少女が笑う。 
「お姉ちゃんのことはもうどうでもいいんだ♪今日は貴女に…プレゼント♪」 
「…」 
「受け取って♪」
少女は黒い石を取り出し、ゼペートレイネに投げた。 
受け取って、手の平に収まったその石を、観察してみた。
鶏の卵くらいの大きさだ。黒いと思っていた石は、少し紫がかっていた。そして、透き通っている。 
エーテル先駆三柱としての眼で結晶を見るに、人工結晶としての純度は相当高そうだ。超結晶に分類されてもおかしくないだろう。
その中心には…
「それ、サクリファイスっていうの。
 それ、あげる」
「これがどうでもいいって言う奴のやる事なのー?未練たらたらじゃん」
「勘違いしないでよ。どうでもいい…っていうのは……フッ切れたっていう事。
 それは『お姉ちゃん』の石の欠片なの。そのコもついでにプレゼント♪」
石の中には、『闇』によく似た少女が膝を抱えて眠ったような状態で閉じ込められている。
「それ、クローンだよ?少し貴女達の技術を使っちゃった♪」
言い終わる頃には『闇』の姿は消えていた。
八姉妹オルトノアの結晶『シークレットウィズダム』はアメリカが所持している。
『闇』の言が真実であるならば、彼女はアメリカ合衆国と組んでいる可能性が非情に高い。
が、同時に彼女の言動は相手の反応を楽しむ愉快犯染みたものが多々含まれていると理解しているゼペートレイネにとって、
『闇』の言う事は何一つ信用出来ない。
仄めかされた技術漏洩についても、施設の管理者はゼペートレイネ自身…
自分に絶対の自信を持っているからこそ、『闇』の言葉は説得力を持たないものとなっている。
「…まぁ…直接聞いた方が早いわね」
執筆者…夜空屋様
加筆修正…is-lies
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