リレー小説3
<Rel3.ナナシ5>

 

 

  『選ばれし者達の学び舎』前

 

『選ばれし者達の学び舎』とは、 
新興宗教SeventhTrumpetの擁する能力者育成学校であった。 
此処で己の持つ能力を磨いた者達は、 
能力を用いた慈善活動部隊アークエンジェルズに編入される。 
このアークエンジェルは、テロリストや 
違法な活動をする資産家の魔手から人々を護っており、 
彼等の活躍もあってSeventhTrumpetの評判は中々良い。
「孤児院は派手に壊しておいたぜ。 
 魔物の戦闘は実際にあったらしいし其れを理由に受け入れて貰う事にしている。 
 ナナシってったか? お前は細川財団の研究所で造られた改造人間として入学させた。 
 解ってると思うが正体をバラすなよ。過去の記憶は曖昧って事にしてな」
正門の前でタバコを吹かしながら説明する協力者、隆。 
どうも彼の持つコネクションはかなり強力だったらしく、 
たったの2日でナナシ…そしてナナミの入学まで漕ぎ付けていた。
「だから何で俺が学校なんかに行くんだッ!?」 
流石にヨミとの惨敗で或る程度自粛していたナナシもキレる。 
連れて来られていきなり入学しろというのだから無理も無い。
「簡単だ。身を隠すという意味に加え、 
 『選ばれし者達の学び舎』は能力者育成学校だ。 
 力の使い方を覚えた方が良いし、 
 クラスメイトとの遣り取りで其の性格も少しは矯正されるだろう」 
ふざけるなと言ってやりたくなったナナシだが、 
この女のズバ抜けた能力は身を以って体験済みである。 
喉まで出掛かった科白を寸前で飲み込み、悪態をつく。 
どうもしっかりとした上下関係が形成された様だ。
「駄目だよナナシ君!ちゃんと正装なさい! 
 何であれ第一印象はとっても大事なんだよ」 
白いシャツと黒いスーツを片手に時田が叫ぶ。 
ナナシが今着ているのはヨミから譲り受けたサイズの余った服だ。
「うるせぇ、スフィンクスヘッド!」 
迫って来る時田をラリアットで撃退して、 
ナナシは其のまま不機嫌そうにのっしのっしと歩き、 
校門前に居る教師と思しき牧師服で丸眼鏡を掛けた優男の許へと向かう。
「やれやれ…手の早い奴だ… 
 性格矯正はあまり期待出来んか…」 
倒れて痙攣している時田をちらっと見てからスマウグに跨るヨミ。 
事の次第を見守っていた隆もバイクのエンジンをかける。
「世話になったな」
「これも腐れ縁と思って諦めら。 
 どうでも良いけどもうこんな事で呼ぶなよ。 
 こっちゃ唯でさえ…親父と…」 
吸っていたタバコをポイ捨てしてヨミの方を向くが、 
既にヨミは去っていた。相変わらず気絶状態の時田が転がっているのみ。
執筆者…is-lies

「オレはどうも宗教屋は信用できんと思うね」
校舎に入ったナナシの最初の言葉はそれだった。
「兄さんあまりそういう事言うのはよくないと思いますよ」
「宗教屋は直ぐに戦争起す輩が多いからな、 
 前にも宇宙船ジャックがあったしな」
「そうですねえ…宗教掛かった人間ってなにするか 
 わかりませんものね…」
(つーか…そういう事教師の前で言うかよ…)
2人の会話を聞いて血管が浮き出る先生らしき男だった
「そーいえばよお…お前確か…使い物にならなくなって 
 廃棄処分されたんじゃ…」 
ナナシは気になっていた疑問をナナミに聞いた。
「あら?なら今ここにいる私は幽霊になりますわ、 
 でもちゃんと足はありますわよ?」
意地悪そうにナナミは笑顔で返した。
「いや…そうじゃなくてさあ…」
「…そうですわね… 
 ある人に助けられたとでも言っておきましょうか…」 
にっこりとナナミは意味深な事をいった。
「え?だれそれ?」
「いずれわかりますわ。ふふ…」 
訳わからなさそうにするナナシと 
にこにこと笑うナナミだった。 
と、そんな時。
ドスンッ!
廊下の角で何か…というより、誰かがナナシへぶつかってきた。
「「うっわ!?」」 
衝突音とともにナナシとその相手の声が綺麗にハモり、
続いてコケて尻餅をつく音と、バサバサと紙の束が散らばる音が重なる。
「ってーなっ!前見て歩きやがれっ!!」 
ナナシが罵声を飛ばし、ナナミは驚いて動きが止まっている。
「ごめんごめん、荷物が多いものだから前が見えづらくて…大丈夫だったかい?」 
いつのまに起き上がったのか、ぶつかってきた男がナナシへと手を伸ばしている。 
ナナシはその手を見、腕を辿るように見て、男の顔を見…というか、睨む。 
相手の男は、そんなナナシの険悪な視線に気づいているのかいないのか
心配そうにはしているが、どこかのほほんとした顔だ。
体格は痩せているほう。白衣を着ていることから、この男も教師だろうか。
ついでに、小さな長方形の眼鏡がよく似合っていた。
ナナシはしばし睨みつけていたが、しばらくすると相手の手を掴んで起き上がった。
「怪我はなかったかい? 
 ……と、おや、君達は……」 
何かに気づいたようにナナシの顔を見つめると、その後ろへと視線を転じる。
つられてナナシがそちらを見ると、丸眼鏡を掛けた優男が突っ立っている。
「(そういえば、コイツ居たんだっけか。)」
かなり酷いことを思いながら、ふとナナミに視線を移すと、せっせと散らばった書類を集めている。
「ああ、例の転入生ですよ。」 
白衣の男の視線の意味に気づいたのか、牧師服の男が軽く答える。 
白衣の男は特に返事はせず、ナナシへと視線を戻す。 
と―
「あの、これ……」 
言いながらナナミが白衣の男へ先ほど散らばった書類の束を差し出す。
「ああ、ありがとう」 
にっこりと微笑みながら受け取ると、しばらく見つめてから口を開く。
「はじめまして、えーっと、ナナシ君に、ナナミさん。で、あってたかな? 
 僕の名前は『瀬戸 亮』、見ての通り教師でね。 
 君達の担当になるかはわからないけど、ここに居る限りまた会うこともあるだろうから、よろしくね。」 
「あ、はい、こちらこそ。」 
ナナミが返すが、ナナシは視線を逸らすだけ。
「はは、それじゃ、僕はこれで。」 
荷物を抱えなおし、廊下の向こうへ歩き出す。
「先生、遅いよ〜」 
「ごめんごめん。」 
そこで待っていたのはおそらく生徒だろう、しかし、どこか違和感がある。
「なんだアレ…翼が生えてんじゃねーか?」
「本当ですね…飾り、には見えませんし……」
「奇妙な人間も居たもんだな。」
どうでもいいことだが、今この場に…
「ナナシ自身もジューブン奇妙な人間だ」
…とツッコミを入れる者は、誰一人存在しなかった。
執筆者…R.S様、you様

「…で、あるからしてぇ! 
 この火星は、第3次世界大戦で創られたぁ 
 獣人!これによって開拓された訳だぁ!」
2、30人程の生徒が集まる教室の中、 
黒髪をスポーツ刈りにした30歳前後程の男性教師が、教壇の上に立ち、 
ミミズののたくった様な文字が書かれている黒板をバンと叩く。 
何故かラグビー選手の様なゴツイ格好をした其の教師こそ、 
ナナシとナナミが中途編入させられたクラスの担任であった。
教室の中でキチっと整列させられた机は一体形成のPCになっている。 
最初はネットワーク接続により、 家に居ながらにして勉強出来る様にするという案もあったが、 
社会性を蔑ろにしてしまうという問題点を指摘され、却下されてしまった。 
ナナシとしては遺憾ではあるが、能力強化が出来ないよりはずっと良い。 
実際に言葉で見るよりも、使ってみたりした方が、能力を使う感覚というものは解り易そうだ。 
歴史やそういった勉強は乗り気ではないもののヨミの命令だから仕方が無い。 
下手に逆らってボコられても面白くない。 
力を付ける為にも此処には通い続けなければならない。
ふとナナシは考える。 
あのヨミとは一体、何者なのだろうか。 
ナナシが創られた研究所に於いては、ナナシの戦闘能力は最強クラス。 
いつもナナシを監視していた監視員にこそ脅威を感じていたものの、 
其の監視員の居ない日、強行突破で例の研究所を抜け出す事が出来た原因は、 
単独でも重武装ヘリを落とす事の出来る程のナナシの戦闘能力にもある。 
そんなナナシを軽くあしらい凌駕するヨミ。 
孤児院で時田と共に居たものの、 
見た限り、父と娘…恋人等では決して無いだろう。 
単純に雇い主と雇われ者の関係でもなさそうだ。 
そしてヨミの乗るスマウグという機械の竜… 
何故、あんな大層なものを懐かせる事が出来ているのか。 
少なくとも常人ではない。
考えて少しでも相手を知ろうとしたものの、 
余計にヨミという存在が解らなくなって来た。 
あれこれと勝手に想像するより、時田やイオ達に聞いた方が早そうだ。
今日、此処の授業で教えられた事は、 
既に研究所内で習っていたものが多数だった。
其の一つが能力者と非能力者の戦争… 
即ち第3次世界大戦で悪化した地球環境を、 
命と引き換えに治した英雄的存在『八姉妹』の存在。 
だがナナシは御伽噺の類と考えていたので、 
実際に歴史で習う事になるとは思っていなかった。
だとすれば…… 
ナナシの脳裏に研究所内での記憶が蘇る。

 

 

其処は地下にある巨大な空間だった。 
ナナシ達D-キメラの内、選ばれた極少数の者達が、 
研究所の見学をさせられた事が何度かあったものの、 
此処まで広い空間に来たのはナナシも初めてだ。 
一面、青い結晶で構成されているかの様な其の空間… 
天井に点された明かりが次々床に壁に反射し、 
不気味な程に煌々と輝いていた事を覚えている。 
研究員の中でも偉そうなデブ中年から、 
結晶についての説明を受けた気もするが既に覚えてはいない。 
唯一つ、デブ中年の科白で印象に残っていたのは…
「これが八姉妹の結晶… 
 『ファンタスティック・マイティ・ハート』。 
 君達がもうちょっと大きくなったら、 
 こういうものを探しに行って貰う事があるかもなんだニィ」
空洞の中央部で、鈍い光を放つ巨大な結晶が、 
同じく巨大でゴツいクレーンで宙吊り状態にされており、 
空洞から運び出されようとしている其の様をバックに、 
満足気なデブ中年が言った一言のみであった。
八姉妹……あの結晶が八姉妹と関連のあるものだとしたら、 
敵リゼルハンクは相当な切り札を持っているのかも知らない。 
何せ、最悪化してしまった地球環境をも復活させてしまった様な連中… 
其れに連なる結晶なのだ。とんでもない力が秘められている事は想像に難くない。
執筆者…is-lies
「こら。」
あまり緊張感のない声に、ポコッというこれまた緊張感のない音が重なる。 
同時に、ナナシの後頭部に痛いような気がしないでもない軽い衝撃が加わる。
「んむぅ……」 
その衝撃に頭を起こすと、どこかで見たような顔がこちらを覗き込んでいる。 
未だ夢から覚めぬ頭でその顔を見上げる。
「僕の授業はそんなにつまらないかな?」
「………………誰アンタ」 
その一言に、教室中から笑いが起こる。
「……ちょっと傷つくなぁ……」 
ははは、と朗らかに笑って頭を掻く。
「歴史の瀬戸先生!今は授業中ですよ!」 
隣からナナミの抑えた声が聞こえる。 
そういえばそうだった気もすると、寝惚けた頭でぼんやり考える。
「そんじゃ改めて……また会ったね、ナナシ君。」
「………は?」
「……もしかして、覚えて、ない?」
「ちっとも。」
「ここに来た時に会ったじゃないですかっ」 
再びナナミが会話に入り込む。
「あー……あー……?」
「あはは、面白い子だ。 
 歴史担当の瀬戸・亮ね。ヨロシク」
「おー。」
気の無い返事に、再び瀬戸は笑い出す。
「ま、どうやらツマラナイみたいだから、今日はここまでにして、ちょっと雑談でもしよーかな。」 
微笑みながら前に戻っていき、持っていた教科書を教卓に置く。
「そうだね…… 
 じゃ、ちょっと話に出た結晶について話しようかな。 
 今この火星では色んな場所に結晶技術が応用されている。 
 例えば、発電施設。 
 化石燃料のない火星では、電力が主なエネルギーとなってるけど、
 その電力を賄ってるのも結晶で……」
ナナシはぼんやりとそれを聞きながら、再び闇の中に意識を落とした。
執筆者…you様
「…で、面白いのはこの結晶っていうもの。 
 絵本なんかにも載ってるし、TVでも取り上げられているから 
 もう皆、知っていると想うけど…… 
 『原初の結晶』は宇宙から地球へ齎されたものなんだ。 
 この一番最初の結晶は『Hope(希望)と呼ばれる。 
 『Hope』は無数の小隕石として地球に飛来して来たんだけど、 
 元々は一個の結晶だったって言われていてね、 
 1個の結晶としての名前を『Hope』、
 無数の結晶としての名前が、僕達が今使っている『結晶』なんだ。 
 で、結晶が全ての生物に潜在的に潜んでいた能力を開花させたんだ。 
 でも能力を使える様になったのはほんの一握り。 
 同様、動物が能力を開花させた異形の物の怪共や、 
 鉱物が結晶の影響で変化したミスリルやアダマンチウムも極少数。 
 ……って…あーもう…君はぁ……」
また眠っているナナシを見て瀬戸先生が困った感じで笑い、 
隣のナナミが必死でナナシを揺さぶり起こす。 
何とか寝ぼけ眼で起きたナナシだが、またいつ寝るか解らない。 
入学早々目を付けられてもマズいし、 
何より自分自身が人事でなく恥ずかしいので、 
ナナシの監視を怠らないようにと注意するナナミ。 
苦労する兄を持つと心身ともに疲れそうである。
「……まあ、流れ的には…『Hope』が始まりの結晶にして、 
 砕け散って既存の全ての結晶となり、能力を齎した結晶で、 
 結晶で生まれた能力者と、旧人類たる非能力者が第三次世界大戦を起こし、 
 其の後に、己の命を以って地球を救った八姉妹の登場… 
 …って覚えれば良いかな」 
一方、瀬戸先生は早々に話を切り上げようとする。 
ナナシがあっという間にまた寝たのが、話が詰まらなかった為だと思っているのだろう。 
だが、ナナシは此処で質問した。
「なぁ先生。八姉妹の結晶ってのは何?」
「…八姉妹の結晶?…ああ、あれね。 
 八姉妹が生前に愛用していた結晶じゃないかとも、 
 八姉妹が自ら創り出した結晶じゃないかとも言われているね。 
 僕も昔、アテネの火星独立記念博物館で1つ見た事があったけど…」
「で、其れって何が出来んの?」
「な…何がかぁ……うーん…凄いエーテルエネルギーがあるみたいだけど… 
 何せ未知の結晶だからね…専門家ならもっと知ってるだろうけど僕じゃ…」
やはりナナシの考えた様、リゼルハンクが絶大な兵器を所有している事は間違いが無さそうだ。 
だが絶大というだけでは何が凄いのかが良く解らない。 
エネルギーがあったとしても、其れをどう使うかが解らない。 
リゼルハンクに攻め入る際、用心に越した事はないとしか現状では言えない。
執筆者…is-lies

  其の晩 
  アテネ北部、オフィス街。

 

 

スフィンクスヘ…いや、時田団子郎達の為、STから用意されたのは、 
14階建てマンション『マホン・マクマホン』13階の一室だった。 
このオフィス街の周辺はSeventhTrumpetの勢力内だ。
リゼルハンク本社からも離れているし、周囲の人間は殆どがSeventhTrumpet信者。 
更に言えば其の大半はナナシ達と同じく訳あり。 
此処ならば暫くの間は見付からないし、 
リゼルハンクも大っぴらに攻め入る事は出来ないだろう。
表札の付けられていない扉に入ったナナシ&ナナミを待っていたのは、 
部屋中に玩具を散らかして騒がしく遊んでいる孤児達… 
…と、TVでギタリストの演奏に魅入っているイオ。 
一室に窮屈そうに詰め込まれた異形竜スマウグへと食事を持っていくヨミ。 
机に肘掛け、孤児にたかられながら手紙を書いている時田であった。
「や、やあ。早かったねナナシ君。 
 …こらこらセリカ!手紙を引っ張っちゃダメだよ。 
 今、SeventhTrumpetへ感謝の手紙を…… 
 ……だーかーらー引っ張っちゃダメだってばぁ!」
「……ンな手紙要らねぇ捨てろ。 
 …其れよりスフィンクスヘッド。幾つか質問がある。 
 まず其の1! 
 ………リゼルハンクについて聞き忘れた」
あまりにも遅過ぎる疑問にズっこける時田。 
まだ纏わり付く孤児達に潰される形になりながらも、 
何とかナナシの質問に答えようとする。
「…まあ、火星最大の多角企業……ぐふぁ!?
時田の体の上にもう一人孤児を乗せるナナシ。
「そんな事ぁ知ってら!別の情報… 
 …たとえば悪い噂とかだ」
「わ…悪い噂なんて…そりゃかなりあるよ。 
 人攫いをやっているとか、商品の肉にミミズやネズミを使っているとか。 
 あ、後…リゼルハンク社長…この人、片目が無いんだけど、 
 ヤクザごとに関わって無くなったとかとも言われて………」
ちょっと大きめの企業であれば多かれ少なかれある様な噂ばかりだ。 
軽い溜息を吐き、質問を変えるナナシ。 
「………もー良い。次だ。 
 ヨミ姉ってな何者だ?何故あんなに強ぇ?」
「そ……其れは……………… 
 ……其の………」
時田が急に言葉に詰まるのを見てナナシが口の端を歪める。 
どうやら触れて欲しくないトコロだった様だ。 
此処でナナシにもっと観察眼があれば、別の事実にも気付けただろう。 
時田が恐怖していたという事に。
「何か訳ありみてぇだな。 
 この際だ。しっかり話して貰うぜ。 
 あのスマウグとかいう竜、アンタとヨミ姉との関係、洗い浚い!」 
一気に質問攻めにしようとするナナシ。だが…
「其の辺にしてやれ」
興奮して身を乗り出していたナナシの肩を、 
背後からヨミがガッシリと掴んでいた。 
ヨミには弱いナナシ、いきなりだった事もあってビクっと一瞬震える。
「私が何故強いかなど、知らん。 
 スマウグは味方だ。スフィンクスヘッドは護るべき存在。以上」
「……何じゃそりゃ!?ンな説明で納得…………」
  5秒後
「……すりゃいーんだろーが」
ボコボコにされて腫れ上がった頬にバンソウコウを張り、 
悪態をつきながらも、ナナシはヨミの圧倒的な実力の前に折れた。 
どうやら信頼されている訳ではなさそうだ。
執筆者…is-lies
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