リレー小説3
<Rel3.ナナシ3>

 

「…うそだろ…全然攻撃が見えなかった…」 
「グルルルル…」 
狂戦士と化した紅葉はゆっくりとナナシに歩み寄っていった。 
まるで、獲物を捕らえようとする虎のようだ。 
「URYYYYY!」 
奇声を発しながら、紅葉は突っ込んできた。
「にゃろう!いい加減に…しろお!!」 
ナナシも紅葉に突っ込んでいった。 
ガシ!  
「この…タコ!」
ドガア! 
ナナシは紅葉の腕をつかみ、そのままゴミの山に紅葉を投げ飛ばした。 
紅葉は頭からゴミに突っ込んでいった、
「はあ…はあ…」 
息を荒くさせ、ナナシはしばらく様子を見た、 
そして… 
バアン
ゴミ山が爆発して、中から紅葉が飛び出してきた、 
そのまま紅葉は、突っ込んできた、
「馬鹿め!ひっかかりやがったな!」
バリン! 
「!!!」 
紅葉が攻撃したのはナナシではなく、ナナシの姿を映した鏡だった。
「さっき、ゴミ山から出てきた時に、コレをもってきてたのよ! 
 もっとも、頭に血が上っちゃってる、 
 お前だからこそこんなことができたんだけどね〜!」 
後ろの方からナナシは紅葉めがけて、とび蹴りを繰り出した、 
グウ!
紅葉の目が怪しく動いた、 
「?」 
キャバアアア! 
紅葉の目から高速で噴射された、体液が出てきた、
ぐあ!
それをナナシはよけたが、紅葉の手刀が右目をえぐった。 
「ぐ…」 
右目が潰され、ナナシはうずくまってしまう。
「ガアア!」 
容赦なく紅葉はさらに攻撃を加えようと、手刀を振り上げた 
ボコオン!! 
「!!」 
「!?」 
突如、紅葉の手が爆発し吹っ飛んでいった、 
「な…なんだ…?」 
潰れた右目を押さえ、ナナシは呟いた、
「大丈夫ですか?」 
大人しそうな女の子の声がした。 
声がした方をナナシは見ると、黒い髪の少女が立っていた。 
和服に似た感じのローブを翻し、銃火器の様な武器を構える少女。 
先程、紅葉の手を消し飛ばしたものだ。
執筆者…R.S様、is-lies
併し、今度は紅葉も黙って見てはいない。
紅葉の意識が周囲の空間を満たし、
其の限定空間内での運動を停止させる。 
これこそが紅葉の持つ能力…
常人から見ればコマ送りになった様に 
紅葉の姿は掻き消える。
「リィィィィイイイイ!!!」 
この限定空間内に於いて完全に動作を封じられた 
ナナシ、そして少女に向かってチャクラムを放つ紅葉。 
為す術も無く2人の首が断たれると思われた其の時。
「!!???」 
チャクラムはターゲットの首直前で弾かれた。 
同時に能力が解け、動き出すナナシ達。
「貴女の能力は知っています。 
 予め、上級悪魔を召喚して防壁を展開しておきました」
執筆者…is-lies

 其の戦闘を影から眺める1つの影…
「フッフッフッ、バカどもめ… 
 戦え!俺の為に!俺の為に! 
 この、『みつお01』様が、弱ったところでトドメをさしてやるわぁ!!」 
 男は己の名をそう呼んだ。「みつお01」。
 そう…数日前にナナシによってヘリを落とされた、あのみつお01である!
 外見は緑色の髪、いかにもクールでキザな感じの美形男だ。 
「わ〜〜〜っはっはっはっは〜!!!」

 

 

「?! 
 今、笑い声が聞こえたような…」 
ナナシが一瞬、隙を見せた。 
その隙を見逃さず、紅葉は攻撃を仕掛ける。
「ウガァァァ!!」 
「…ッ!!」 
「距離を取るんです…」 
「く…ッ!…ああ!」 
紅葉の攻撃に何とか堪えながらナナシは黒髪の少女と共に後に下がる。 
後はゴミの山だ。
「ギィィィ!!」 
「…いい加減に…正気に…戻れェッ!!!」 
ナナシはゴミの山から 
鉄の塊を拾い上げ、紅葉めがけて投げる。 
しかし、その攻撃も簡単に避ける紅葉。 
鉄の塊は遥か遠くへ飛んでいった。 
「…チイッ!!」

 

 

 一方、みつお01という男。 
「はっはっは〜はっはっは〜! 
 いけいけもっとやれ〜!」 
この男、クールでないことは間違いない。むしろ「単細胞」っぽい。 
みつおはアホな顔をしながら笑い続けている。 
…己の身に間も無く起こる災難を知らないまま…。
「はっはっは〜!」 
…ヒューーーーーン 
「はっはっはっは!ははははがぶぉえ!!! 
ズガガン!!!
みつおの顔面に何かの物体が直撃した。 
先程、ナナシが投げた鉄の塊だ。
「はぐぐぐぐっ…なんで…」 
みつおは、鼻血を出し、頭に大きなたんこぶをつくり、 
しまいには歯の一本までとれている。
ヘリの一件といい、今回といい、運の悪い男である。
「むぐぐ…おのれぇ…。 
 …まあ良い。後でたっぷり仕返ししてやる…!!!」
執筆者…is-lies、ごんぎつね様
「グギギギギギギ」 
「何度、掛かって来ても 
 今の貴女では結果は同じです」
動きを止めてからの攻撃も 
事前に展開した障壁で防ぐ黒髪少女と、 
幾ら凄い力や能力を所有しているとはいえ 
破壊しか頭に無い狂戦士と化した紅葉とでは、役者が違い過ぎる。 
あっという間に劣勢へと追い込まれる紅葉。
「アイツ……何処かで……見たような……」
ナナシの体内に存在するナノマシンが 
抉られた眼を再生させる。これが次世代キメラの特性である。 
ぼやけた視点が徐々に鮮明になってゆき、 
黒髪少女の顔をはっきりと捉える。 
其処で漸くナナシは黒髪少女の正体を思い出した。 
昔、彼が研究所の様な場所に閉じ込められていた時… 
一緒の部屋で育てられ、一緒の教育を受けた少女… 
彼の妹……
『ナナミ』っ!
 …でも待てよ…?ナナミは確か…」 
確か、ナナミは幾度に重なる魔力実験のせいで、 
精神も肉体もボロボロになり、廃棄処分されたはずであった。
(じゃあ、今此処にいるコイツは…)
 うおっと!」
シュッ!シュッ!
ナナシが考え事してる間も紅葉は執拗なまでに攻撃を仕掛けてきている
「へっ…、考え事している場合じゃないってか?」 
そうナナシは言うと紅葉めがけて走り出した。
「一気に勝負をつけるぜ!」 
「あ…はい!」 
一瞬ナナミはとまどったがナナシが何考えているのか気づいた。
「ナナミ!お前の命!オレが預かる! 
 (一辺言ってみたかったんだよね、この台詞)
などと、何処かで聞いたような台詞を言ってみて、 
ちょっといい気分になってしまうナナシだった。
執筆者…is-lies、R.S様
「はい!わかりました!」 
「よっしゃ!えーと…えーと… 
 …サイキックウェィィィィブ!!
そしてナナシは立ち止まり、しばらく考え、 
技らしいモノを叫んだ。
ゴオオオオ!
グウ!
2人から光が走る、そしてナナシが右手を突き出すと 
光が紅葉を包み込み、その身体を浮かした。
バキボキベキ… 
グギャアアアア!!
ナナシが掌を握るように閉じると紅葉の体から 
ニブイ音がはっきりと聞え始めた。 
そう…ナナシの念動力によって紅葉の骨が粉砕されているのだ。
「モード!月下美人!
そしてナナシは二本のサイの柄の部分の両端をくっつけた。 
するとサイはに変化した。
ナナシは宙に浮かせた紅葉めがけ、刀を振りかぶりながら 
飛んだ。 
「サイキック…ざぁぁぁぁん!!」 
ザン! 
念動フィールドとともに紅葉の体は斜めから、 
袈裟切りの形で斬られて、真っ二つになった。
「く…」 
地に降り立ったナナシは涙を流していた…
「…敵といえども同じ施設で育った兄弟… 
 兄弟を斬ってしまったのですから… 
 いい気分にはなれませんよね…」 
ナナミはナナシの涙を見て、哀しげに呟いた。
(これだよこれ!いいね〜!)
しかし、実際ナナシが涙してたのは、紅葉を斬ってしまった事ではなく 
ただ単に自分が、アニメのヒーローになったみたいな感じに、 
感動して涙を流しただけだった…。
執筆者…R.S様
だが、其の時ッ!
ズボオオオオオォォォオオォオオンッ!!!
「おわぁっ!!?」 
「きゃぁっ!!?」 
ガラクタの崖上から放たれた謎のビームが 
ナナシ達の直ぐ側を直撃、大爆発を起こしたのだった。 
出て来たのは美味しいトコ取りを企んでいた、リゼルハンクの追っ手将校みつお01!
「は〜っはっはっはっは!見たか!これが獣と俺との違いだ! 
 お前等ケモノは甘いっ!アマチュアなんだ! 
 敵が目の前だけと思ったら大間違いだァ!はーっはっは!」
…というよりも仲間である紅葉ごと攻撃するという行為自体が、 
人として間違っていると思えるのは気の所為だろうか? 
モクモクと土煙を立てるゴミの山を、勝ち誇った笑みで見下すみつお01。 
「は〜っはっはっはっは!」 
みつお01の笑い声が高らかにあたりに響いた。 
其処へ… 
ひゅー… 
みつおの頭上に何かが接近している、
「は〜っはっはっはっは…へぐ!
ゴキ!
紅葉とナナミを両脇に抱えたナナシがみつおの頭上に降ってきた。 
ちょうど踏ん反り返ったところをナナシは狙ったように着地した。
「ん…?なんか踏んだか?」 
ナナシはわざとらしく足の下のみつおを無視してこんな台詞を吐いた。
「あ…あの〜、下に人が…」 
恐る恐る、ナナミは足の下のみつおを指差した。
「ああん?足の下〜?」 
ガキ!バキ!ゴキ! 
が!ば!な!
今度はわざとみつおを無視して激しく足踏みし始めた。 
しかも、みつお、歯が折れている。 
そして…
「あーあ…疲れたなあ…一休みするか!」 
バキ! 
ソドムー!!
ナナシは一度ジャンプして思いっきり体重をかけ、 
みつおの顔を踏みつけた。 
ぐら… 
みつおは鼻血を滝のように出しながら半分白目になってふらっとした。 
「よっこいせっと!」 
ズン!ベキ! 
ゴモラアアアア!
ふらっとみつおがよろめいた所をすかさず 
ナナシはあぐらをかきながらみつおの顔に落下した。
「あ…あ…」 
もう何も言えないナナミであった。
執筆者…is-lies、R.S様
「ん…?なにやってんだ、こいつは、人のケツの下で」 
わざとらしく、みつおに気づくナナシだった。 
一方やられたみつおはピクピクしていた。
「この人って…リゼルハンクの人じゃ…」
とナナミは呟いた。
ナナシはみつおの顔をじーっとみた。 
「フーン…人手不足だな、こんな奴が刺客で来るんじゃ」 
と何気なく酷いことを言うナナシだった。
「しかも…!見て見ろ!この01って、だっせー!」 
ナナシはひっくり返ったみつおのバンダナに書いてある 
01の文字を指して笑いながら言った。
プチ 
みつおの中の何かが切れた。 
な…!な…!ぬわんだとおおおおお!!!
みつおは大激怒した。 
なぜならこの男にとって01を侮辱される事は 
命を取られる事より酷な事であり、 
自分の崇拝するものを汚される事なのである。
01とは、何でもNo1になりたいという、
みつおの魂そのものなのである。
「許さん!絶対にやっつけてやる!!」 
みつおの怒りはまさに頂点に達していた。
「はいはい…」 
一方ナナシは面倒くさそうに耳をほじっていた。
「むおおおおおおお!
 みつおフラッシュ!
ズボオオオオォォォオオオオ!
みつおの怒りのみつおフラッシュがナナシを襲った。 
この、槍から発射された『みつおフラッシュ』というビームこそが、
先程、ナナシ達を不意打ちで消し飛ばそうとした謎のビームの正体である。
一方ナナシは欠伸をしていた。 
「ああ!危ない!」 
「へーき、へーき…ぬおおおお!!?
ドオオオン!! 
先ほどのみつおフラッシュとは破壊力が段違いだ。 
まともに食らったナナシは爆発でぶっ飛ばされた。
「はーはっはっはっは!見たか!!この俺様の実力!」 
もくもくもく… 
爆風で起こった砂煙が晴れてきた。 
そこには倒れたナナシがいた。
「ああ!」 
ナナミの顔色が青くなった。
「ふ…。俺としたことが本気になりすぎてしまったか
みつおは勝ち誇ったようにキザなポーズをしている。
執筆者…R.S様
「くくくく…はははは!」 
ナナシの笑い声がした。 
「ああ!」 
「な…なんだと!?」 
歓喜の表情を浮かべるナナミ、 
そして驚愕の表情のみつお
「くくくく…いやー、失敬失敬… 
 人間だと思って舐めてたわ… 
 へへ…少しは楽しめる奴が出てきたってか?」 
ナナシはそう言うと口の血を拭い、笑った。
「ふ…、そのまま倒れていればよかったものを… 
 後悔するぜ?チビ…」 
「さあ、第二ラウンドと行こうか! 
 ダサ男!」 
ナナシVSみつお… 
第二ラウンドの火蓋が斬られようとしていた… 
だが…其の時。
ガシッ!! 
突如飛来して来た竜型異形が、 
みつおと対峙して集中していたナナシの側から、 
紅葉の上半身…そしてみつお01を、足でガシリと掴んだのだ。
「にゃ…にゃにしやがる『雷怒』てめぇ! 
 お前、紅葉のパシリだろーが!俺様は其の紅葉の同僚だぜ!?」 
うるさく叫ぶみつおを無視し、雷怒と呼ばれた異形はナナシの方を向いて……
「!!」
喋った。
「JK-112に伝える…貴公の捜し求めるものは 
 リゼルハンク第七演習所にある…」 
「!!」 
雷怒の言葉にナナシの顔色が変わった
「繰り返す、貴公の捜し求めるものは 
 リゼルハンクにある…伝える事は以上だ…」 
「へ!チビ!命拾いしたな!」 
雷怒はくるりと身を翻し、飛び去っていった。

 

「んだと…?まだ…生きてるってのか? 
 あいつが…?」 
ナナシは放心したように呟いていた。
「…」 
一方ナナミはその様子をじーっと見つめていた。

 

「おおーい!ナナシくーん!無事かー!?」 
「…どうした…?」 
そこへ時田、ヨミと孤児院の子供たちが来た。
「…リゼルハンク…」 
呆然と立ち尽くすナナシ… 
ナナシは飛び去る雷怒を眺めるしかなかった…

 

 

 

 

 

 

 

そして…その頃…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ギャアアアアア!!「あ、」 
雷怒はうっかり、みつおを山に落としてしまっていた…。
執筆者…R.S様、is-lies
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