リレー小説3
<Rel3.鉛雨街2>

 

 

3日経つ頃には、メイ達にもこの鉛雨街での生活のコツが掴めてきた。 
街を歩けば、絡まれる、突然撃たれる。これにも慣れた。 
金さえ出せば、普通に宿にも泊まれるし、買い物もできる。 
一体誰が管理しているのか、一応、一部では電気ガス水道も使えるようだ。 
それと、この無法地帯でも唯一誰も手出ししない者がいることも分った。 
死体の後片付けを生業とする掃除人たちだ。 
弱肉強食、無秩序であるかに思えたこの街にも妙な秩序が確かにあった。
一方の仁内の霧のゲームはというと、 
概算で120ポイントくらいは稼いだかと思われるあたりで急に伸びなくなった。 
A+プロに対して無謀に仕掛けてくる連中を相手にしているだけでは、これが限界だった。 
恐らく、腕に覚えのある他の挑戦者達も同じだろう。 
それなりのポイントになるようなターゲットとなれば、そう簡単には現れてはくれない。
そこでメイ達は、ある噂を聞き、 
その、『夜になると現れる』というターゲットを仕留めるべく、闇夜に身を潜めていた。

 

「出たぞ〜!! 電飾騎士だ!!」
「そっちにいったぞ!!」
雑魚達が騒ぎ立てる。 
噂どおりに現れたようだ。 
メイ達は暴徒の集団を追い、身を伏せながらビルの屋根伝いに声のする方向に向かった。
「うわ、なんだアレ」
「本当に噂どおりですね」
これほど目立つターゲットが今までいただろうか。 
メイ達が目にしたのは、子猫のようにあしらわれる暴徒達、 
そして、その中心に、まるでパチンコ屋の看板が歩いているかのような、 
ド派手な電飾の鎧に身を包んだ男だった。
「つまらん! 
 度胸は良いが、馬鹿はいらん! 
 さぁ、俺を倒せば300ポイントくれてやるぞ。 
 そこと、そこと、そこと、そこと、そこの挑戦者達! 
 隠れていてもラチあかないだろう」
電飾騎士は周囲5箇所を次々に指差して言った。 
どうやら隠れているメイ達にも気付いているようだ。
「どうする?」
「てか罠だろ? 
 カウンター系かトラップ系の能力者、しかも相当自信があるな。 
 そんなのに引っかかるかよ」
「…ですね。 
 でも、隙があれば行くわ。 
 先に誰かが仕掛ける、そのタイミングで他の誰かが仕掛ける… 
 狙うなら、その直後……」
執筆者…Gawie様
たった1人で暴徒達の群れをあしらっている電飾騎士…
普通に考えれば、彼の持つ結晶能力によるものと思えるが、
見ている限りでは真っ当に戦っているようである。
電飾騎士の戦闘能力が想像を絶しているだけの事ならば、
其れは彼の実力が大戦の英雄にも匹敵するという事実を認めざるを得なくなる。
メイ達にとっても其れは遠慮したい可能性であった。
電飾騎士の無敵さが其の能力にあるとしたら話はずっと簡単だ。
何故ならメイ達の持つ武器には、
千早振りの紋様によって能力効果を封じる術的措置が為されている。
これらの武器をもってすれば、
近付く者全てを叩き伏せている電飾騎士の能力も封じられるに違いない。
少なくとも能力の力だけでこれらの武器を防ぐ事は出来ない。
「ち…畜生!お前等、しっかり捕まえてろ!」
「うっせぇ、命令してんじゃねぇよ!」
暴徒達は数を嵩に次々電飾騎士へと襲い掛かるが、
触れる事すら叶わず悉く返り討ちとなる。
はっきり言ってメイ達の期待する様な隙は出来そうにも無い。
「御嬢…何だか時間の無駄って気が……」
「しっ、見ろ猫丸」
ダルメシアに言われて再び戦場を眺めて見ると、
敵わないと見た暴徒達が徐々に包囲の輪を広げ始めていく中、
徐ら電飾騎士に1人の女獣人が近付いて行く姿が目に入る。
「アイツ…1人でやる気みたいだな。
 ……成程、確かに其処等の雑魚共よりは出来そうだが」
「いえ、待って下さい。
 ………猫丸、ダルメシア。いつでも飛び出せる様に準備を」
「?」
「…彼女の武器を見て下さい。
 下手をしたら先を越されるかも知れません」

 

千早振りの紋様が刻まれた刀を弄んで風を切り、
黒猫か何かと思しき女獣人は笑いながら電飾騎士と対峙する。
「フッフーン、噂通りの強さじゃないのさ電飾騎士。
 でもアンタの其の無敵さってのは…結晶能力によるもんなんじゃないのかねぇ?
 そうだとしたら…勝ちはアタシのもんだね」
執筆者…is-lies
「面白い。掛かって来い!」
異様な気配を滲ませ余裕の笑みを漏らす女獣人を前にしても、
当の電飾騎士は一向に狼狽える様子が見られない
「はン!そんな軽口もう叩けないよ!」
正に神速の一撃。
後方へ飛んで避ける電飾騎士だったが
鎧に付けていた電飾が幾つか叩き割られる。
掠った程度とは言え…少なくともこの闘争中、
電飾騎士が攻撃を喰らったのはこれが初めてだろう。
メイはおろか精霊神である猫丸達ですら眼を剥く程の素早く研ぎ澄まされた斬撃…
どう考えても只者でない女獣人の一撃をギリギリとはいえ、
あんな格好で回避した電飾騎士もやはり只者ではない。
というよりも、どう低く見積もっても英雄であるメイ達に匹敵してしまう。
「凄ぇ、確かにこれじゃ手柄取られるかも!」
「ハチとタクヤ、私が正面に付くから、
 背後…左右から挟み撃ちに出来る様にして!
 でも奇襲にはなりません。
 電飾騎士には対応されると思って下さい。」
三手に分かれて行動を開始するメイ達。
流石にあれだけの使い手に不意打ち出来ると思う程、甘ったれてはいない。
だが強敵との交戦で気が分散しているならば勝機は十分。
「そらそら!逃げるだけで精一杯かい!?
 このアタイに傷一つでも………」
女獣人は生れ付き備わっている其の敏捷さでもって電飾騎士を追い詰めていた。
電飾騎士と女獣人の勝敗が決する其の瞬間に攻撃のタイミングを合わせようと、
メイ達も慌てて戦場へと近付く。
…だが。
ズバシュッ!
ぐがぁ!?
今まで劣勢に見えた電飾騎士が軽くナイフを閃かせると同時に、
女獣人の両手の甲と二の腕より血飛沫が上がる。溜まらずに突っ伏す女獣人。
全然格の違う相手であった。
能力でもなんでもなく単純な実力で電飾騎士は闘っていた。
其れを理解した時は既に遅し。
メイ達は電飾騎士へと攻撃を仕掛けてしまっていたのだった。
「やっと出て来てくれたな。英雄殿」 
メイ達の攻撃を軽く受け流し、電飾騎士は不敵な笑みを浮かべた。

 

「お、おい…英雄だってよ」
「何でここにいるんだよ…?」
「そういやスゲェ強い三人組がいるって噂があるけど…」
周りでチンピラ達が噂する。
次第にその霧散した視線が、集中していくのが分かった。
「こりゃあ…ポイント高いぜ…」
「これで俺も…!」
「殺せ!」
「殺せ!」
「殺せ!」
ほぼ全ての視線がメイ達に向いた。
ただ、黒猫の女獣人の視線だけは電飾騎士に向いている。
「どうします?お嬢…」
「そうですね…ここは…」
少し考え、
「逃げます」
「え゛」
「お、お嬢…?」
意外なメイの言葉に、いつもより多い瞬きをするハチとタクヤ。それと周りのチンピラも反応する。
「英雄のクセに逃げんのかァ?弱虫が!」
「どーせ大戦ン時も見てただけじゃねーのかァ?」
「何ぃ!?」
ヤジを飛ばすチンピラを睨むタクヤ。だが、メイは冷静に、二人にだけ聞こえるように言った。
「電飾騎士は相当に強い…それにこの数…今は完全に私達が不利よ。ここは一旦引きましょう」
踵を返し、すたすたと歩いていく。慌てて二人はメイを追いかけた。
だが、それを見逃す奴はいない。わざわざ相手は背中を見せてくれているのだ。数人が三人に飛び掛る。
だが、ハチとタクヤの一瞬の風と雷で、半分が気絶し、もう半分は吹き飛んだ。
そうしてメイは先程の路地からそう離れていない、幅が狭い道路で足を止めた。
後ろを振り向くと、何十人分もの殺気。
メイは冷たい声で言い放った。
「常に地形を把握し、自分が有利な状況を作る…戦の基本ですよ?
 この狭い通路に大人数、動き辛いでしょうね」

 

「英雄殿と戦いたかったのだがな…」
電飾騎士がボヤく。
黒猫の女獣人は千早振りの紋様が刻まれた刀を取り、電飾騎士に再び向けた。
「なるほど…その強さは正真正銘、アンタの馬鹿力というわけかい」
「フン!伊達にこの鉛雨街で生まれておらん!」
電飾騎士は持っていたナイフを逆手持ちにすると、突然女獣人に突進した。

 

軽くチンピラ達を気絶させた後、メイは例の証を拾い(強奪し)つつ、遠くで聞こえる金属の接触音を確かめた。
「…ハチ、タクヤ、行きましょう、先程の所へ。まだ戦ってるみたいだから」
執筆者…is-lies、夜空屋様
メイ達が来た道を戻り暫く走って行くと、
先の黒猫獣人の荒い息遣いが猫丸&ダルメシアの耳に入ってくる。
やはり彼女程の使い手であっても電飾騎士相手には荷が重過ぎる様だ。
物陰からこっそりと様子を伺うメイ達。
尤も電飾騎士相手にはとっくに気付かれているのだろうが。
「そろそろ退いてはくれないか?
 俺は英雄達の実力を見ておきたいんだ。
 お前等もこそこそせずに堂々と真正面から来い」
「ぐ……うああああぁぁあああっ!」
意地を掛けてか捨て身の特攻に出た黒猫獣人だが、
メイ達から見れば負けが決定したも同然な程に隙だらけだ。
仕掛けるなら今しかない。
と誰もが思うだろうから少しばかり様子を見る。
あれ程の使い手である黒猫獣人があんな無謀なマネをするのがどうも怪しい。
電飾騎士とて同じく感じるものがあるのだろうが、
躊躇無くナイフを片手に、黒猫獣人を迎え撃つ。
其の口元には揺ぎ無き勝利への絶対の自信…
其の眼には、最早満足に得物も構えられなくなり、
其れでも無益な戦闘を望む黒猫獣人への警戒が浮かんでいる。
メキャッ!
「ぬっ!?」
突如、黒猫獣人の片腕が裂け、其の中から巨大なハサミが飛び出して来る。
流石の電飾騎士もこれには対応出来ずに鎧を挟まれ捕らえられる。
恐らくは刀も相手を油断させる為のものだったのであろう。
最早、満足に機能しなくなったフェイクの腕を捨て去り、
大型ハサミの付いた機械の腕を露わにする。
「フッ、フーン。中々熱くなれたわねぇ。でもつーかまーえたー。
 アタシね、アンタみたいな骨のある奴をド派手にバラすのが大好きなの。
 何処から斬って欲しい?脚?指?いっそ腹?」
大金星とばかりに電飾騎士を掲げ挙げて勝利の愉悦に浸る黒猫獣人だが… 
「ふん、それは良かった。
 俺も少し熱くなってきたぞ」
光り輝いていた電飾の鎧が、突然その光を失ったかと思うと、
黒猫獣人の大型ハサミがフッと軽くなった。
「しまっ……!」
「ファイアーボール!!」
背後から飛んできたのはメイが放った火球だ。
黒猫獣人の頭上で炸裂し、闇に隠れた電飾騎士を炎で包んだ。
更に、左右から猫丸とダルメシアが飛び掛るが、
電飾騎士は素早くバックステップで距離をとり、
炎を振り払うと、再び目障りな電飾を輝かせた。
「今のはナイスタイミングだったぞ。
 だが、惜しい。
 黒猫に遠慮したのが失敗だ」
確かに、黒猫獣人を気遣ってメイは魔法の威力を落としていた。
勿論、それが失敗だったとは、メイは思ってはいない。
「そっちの貴女も惜しかったですね。
 大丈夫ですか?」
「熱ッ!熱ッ!熱ッ!
 人の獲物横取りして何が『大丈夫ですか』よ!
 アンタのせいで逃がしちゃったじゃない!!」
「いや…今のは貴女が危なかったと思いますよ。
 光が消えて完全に目標見失ってましたよね?」
「う、うっさいわね!
 アレくらいちゃんと見えてたわよ」
「それに、奥の手を隠し持っているのは貴女だけじゃない。
 あの鎧、光るだけじゃない…
 どこから隠し武器が飛び出すか分りませんよ」
「フフフ、模範的回答だな、敷往路メイ。
 2ポイントくれてやる。
 さあ、それでどうする?また隠れるか?」
単に物陰に隠れるのはもう意味がない。
それは分った。
先程の攻防では、
電飾騎士は光を消し、一瞬闇に隠れ、
黒猫獣人のハサミを逃れて反撃に出た。
同時にメイはその一瞬を狙った。
電飾騎士がナイスタイミングと褒めてくれたように、
今の戦闘でメイ自身も良い感触を実感していた。
「貴方に聞きたいことがあります」
「そうか、ではかかって来い」
「…分りました。お相手願います」
「ちょっとちょっと〜
 アレはアタシの獲物だって言ってるでしょ!」
「あ、では貴女も協力して下さい」
「ハァ!?
 何、この子!図々しい!
 …ったく、いい?
 戦利品はアタシが7! アンタ等が3!
 トドメはアタシ!! 分ったわね!!」
「ハイ、では、いきます!」
黒猫獣人、メイ、猫丸、ダルメシア VS 電飾騎士。
第2ラウンド。
殺すつもりはない。
それどころか、この男を相手に4対1でも勝てる気がしない。
だが、メイの心は不思議と躍っていた。
幼い頃、祖父、敷往路進に武術を習っていた時の感覚を、
メイは思い起こしたのかもしれない。
執筆者…is-lies、Gawie様
「ハチ、タクヤ、サポートお願い」
メイが前に出る。
薙刀の鞘の紐が解かれ、その刀身に幽かな光を纏った文様が浮び上がった。
千早振りの薙刀である。
「了解。
 久しぶりだな、お嬢が前衛って」
「…けど、
 どう攻める…?」
「そんなの決まってんじゃないの…先手必勝!
 どう攻めるかは攻撃しながら考える!!」
「その通りです!」
何かが吹っ切れた。
黒猫獣人とメイが同時に斬りかかる。
(ほぉ…迷いのない攻撃だ…)
電飾騎士は、メイの横薙ぎをかわし、黒猫獣人のハサミの逆袈裟斬りを、袖の仕込みナイフで受け止め、
即座に体を捻って往なし、そして直後に、瞬く光の分身がメイ達を襲う。
暗闇の中で、あえて電飾の鎧を纏って戦うというフザケた戦法が真価を発揮する。
不規則に点滅する光が相手の目を眩ませるのだ。
(…電飾に惑わされたらダメ…
  気配を追って……そこ!!)
メイと黒猫獣人の素早い連携攻撃が電飾騎士の残像を捉えた。
その一瞬の出来事をただ言葉にすれば、
二つの影が舞い、光の軌跡を追い詰め、鎧の金属を裂く鈍い音が響いた。
ただそれだけだった。
メイ達の反応は思考を上回った。
「…むぅ、
 僅か数分の攻防で俺の動きについて来れるようになったか…
 素晴らしい素材だ…」
「なに余裕ぶっちゃってさ。
 アンタの呼吸は見切った。もうその戦法は通用しないわよ。
 その目障りな鎧さっさと脱いだ方がいいんじゃない?
 モチロン、そんな時間あげないけどね!」
優勢と見て、黒猫獣人は攻撃の手を緩めず、一気に勝負に出た。
メイ達の猛攻は徐々に電飾騎士を圧し、反撃の隙も一切与えぬまま、ついにその足が止まる。
(…ここまでやるとは…言うだけの事はある…)
決まる!と思ったその瞬間、同時にメイは異様な違和感に襲われた。
威圧感とは逆に、まるで空気を攻撃していたかの様な、今誰と戦っていたのかさえ忘れてしまう様な、
奇妙な感触だ。そしてその違和感には覚えもあった。
メイは咄嗟に距離をとった。
「逃げたか、だが良い反応だ」
見れば確かに電飾騎士はそこにいる。
その足元には黒猫獣人が倒れている。
「殺気、というか気配を完全に消した…」
「それどころじゃない。
 さっきの、呼吸も心音も全く感じられなかったぜ。
 視覚だけで見るしかないのか、
 気にいらねェ、電飾はマジでハンデだったって訳かよ」
「ふはは、それに気付いただけでも流石は精霊神という訳か」
「でも、これって、確か、レオンさんと同じですよね?」
「何! 既出なのか!?」
「お嬢、いけるぜ。
 三人の連携の18番だ」
ハチの合図と共にメイがジャンプし、そのまま風に乗って高く舞い上がる。
「パンデモニウムとやらか、俺には通用しないぞ」
(パンデモニウムを知っている? 何故?
  …でも、それはそれで好都合…!)
ハチの竜巻が電飾騎士を襲う。
「風か、お見通しだ」
電飾騎士は低い体勢のまま素早くハチの竜巻を躱し、地上のタクヤの狙いを定める。
「一人欠ければパンデモニウムは撃てまい!」
自分を狙ってくることはタクヤも予想していた。
これが狙いだ。
タクヤが地面に手をかざすと同時に、激しいスパークが周辺を一瞬で覆った。
「電撃もお見通しだ!」
電撃も効いていない。
やはりこれも想定の範囲内か、既に何らかの対策済みだったのようだ。
それでもタクヤは攻撃を止めない。
何故、電飾騎士がメイのパンデモニウムを知っているのかは解らないが、
相手がこちらの大技を警戒してくれるのなら、これ以上のフェイントはない。
電撃が効かなくとも、電飾の鎧を狂わせるにはこれで十分なはずだ。
タクヤはその体勢のまま防御もせずに、メイの一撃に託した。
気配、殺気の読み合い…そういった戦闘の上級技術をあえて捨て、
メイは目の前に光る目標一点に集中した。
「そ、そう来たか!」
「はぁぁぁぁッ!!」

 

…入った。
確実に仕留めた…はずだった……
勝利の手ごたえを実感したまま、メイ達の意識は途切れてしまった。

 

 

メイ達が始めに感じた電飾騎士の印象に間違いはなかった。
やはり、単純に、最終的に、勝ち目はなかったのだ。
「…ヤバかった…
 かなりヤバかったぞ…
 婆の情報をアテにしすぎていたか…
 しかし、殺し以外で勝つことに喜びを感じたのは久しぶりだな…
 敷往路メイ…本物か………
 …まぁ、とりあえず、お前等、4人合格だ」
電飾騎士は、
倒れているメイ、ハチ、タクヤ、黒猫にそれぞれ髑髏の金貨を投げつけると、
何度かメイ達を振り返りながら、暗闇の中に消えていった。
執筆者…Gawie様
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