リレー小説3
<Rel3.エドワード2>

 

 

 

  次の日

 

「そんな訳で大変だったぜ。
 あのアークエンジェルズってのが属してるSeventhTrumpetも、
 結局は小うるさい国と変わんなくね? 俺には合わねぇわ」
「反国家な物言いも程々にしてくださいよ。
 まあ、連行されてから大暴れしなかったのは立派ですけど」
昨日の夜、漸くクノッソスでの仕事を片付け帰って来たエースが言う。
結局、八姉妹の結晶を捜索しようとかいうプロギルドの作戦は失敗。
其れだけなら後片付けを終えた後、直ぐにエースは帰って来れた筈なのだが、
エースが言うには…どうも帰る寸前に、
ギルドマスター白水東雲によって呼び止められ、少々付き合わされたらしい。
特に興味のある話ではないが、
ギルドマスターの付き合いで何日も帰りが遅くなってしまうとは、
つくづくプロというのは大変らしいと、エースを気の毒に思う『青』だった。
「其れにしても僕が居ない間に店員さんが増えていたとは思いませんでしたよ。
 エドワードさんでしたっけ?宜しくお願いしますね」
「あんたが英雄の1人…フライフラット・エース…か。
 ……驚いたな……最年少とは聞いていたが…
 此方こそ宜しく頼む」
握手するエースとエドワードを尻目に、
『青』はジャケットを着て店を出ようとする。
「さぁて…俺ちょっと外に出掛けて来るぞ。
 遅くなる様だったら電話入れる」
「あ、何処へ行くんです?」
「ちょいとアテネの方にな」
「『青』…昨日、騒ぎを起したというのに又か?
 何の用事だ?」
最近、自室に篭りっぱなしのイルヴが来て問う。
流石に不在中、二度もSeventhTrumpetに係わり合いになってしまったからか。
イルヴの態度は少々冷たく又、口調も冷ややかだ。
「前の依頼主と待ち合わせの予定があるんですよ。
 大丈夫、今度は何があっても穏便にいきますって。
 ほんじゃ、行って来ます」
だらだら長話されて時間を浪費しては仕様も無い。
『青』は足早にイルヴ何でも屋を後にした。 

 

「さて、と…」
エドワードは何処からかノートパソコンを取り出すと、何か打ち込み始めた。
「な、何を?」
「そろそろ来るな…」
そう言うや否や、突然扉が開き、ホームレスのような男が入ってきた。
「すんまへーん。エドとかゆう奴はここでっしゃろかー?」
「ああ、俺だ」
「はーみっとふぁんとむとかゆう奴がこれ渡せとー。わいは五万ももろうてなぁハハハ」
いらないことまで言って分厚い封筒を置くと、豪快な笑い声をあげて出て行った。
「だ、誰ですか?」
「何処かの男。…隙が無いし眼が異様だったから裏の人間だな」
エースの問いに即答する。
「…まさかとは思うがエドワード…それは…」
「SFESの兵器の数々。…ヤバかったが何とか樹川から手に入れた」
「樹川って誰ですか?」
「知り合いの情報屋だ。…かなり強いし、いろんな奴の弱みも握っている」
シェリアはいまいちついてこれないらしい。
エドワードが分厚い封筒からこれまた分厚い書類を取り出すと、最初に樹川の殴り書きが書かれていた。

 

『これ読んだら情報流すな! ←忠告します
とりあえず見たことあるものを書いておきましたから
絵下手だけど気にしないでください』

 

「本当にお前、何をやっているんだ?」
「秘密。…結構あるんだな」
そう言いながらいつの間に取り出したのか、煙草をふかそうとした。
「禁煙です」
「…」
一瞬で煙草を戻した。

 

「…ん?コイツは…」
一枚の紙に、三人分の視線が行く。
かなり嫌味な顔をしているペンギンが描かれている。
ペンギン太郎だ。結構似ている。
その横に蟻地獄のようなものが描かれている。
「…何だコレ」
「アントラー!?いや、違う…」
エースが思わず叫ぶが、すぐに訂正した。
「セイフォートの口…?」
絵の下に様々な樹川のメモがある。
「これは…サリシェラ・リディナーツ、『腕』?…こっちが弟か?これは…『血』?こっちは『耳』…」
一人でブツブツと呟くエドワード。
すると、突然ノートパソコンのキーボードを叩き出した。

 

   ──────────
   エド:>GA >ア@トDf ほしがってたの見つけた
   GA:マジか?
   ア@トDf:わお
   くらげ:おおスゲ
   井上鉄人:リゼルハンクっしょ?どうやった?
   エド:秘密 あとで送る
   GA:サンキュ。
   ア@トDf:いつかお礼するから!
   エド:じゃ
   宣告者:エド様が退室いたしました。
   GA:速!
   ──────────

 

「…本当にいつも何やっているんだ?」
「秘密」
執筆者…is-lies、夜空屋様
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