リレー小説2
<Rel2.ノームラ・サッチー1>

 

  日本宇宙ステーション、機材置き場

 

ぶぎゃあぁぁあああっ!
真っ暗で埃すら被っている、今は殆ど使われていない機材置き場… 
其処に殴り飛ばされて吹っ飛ぶ中年女。 
東日本のリゼルハンク放送スタジオでBIN☆らでぃん一派と名乗る連中に襲われた、 
毒舌と悪態に定評のある『ノームラ・サッチー』である。
「このババア…何処に隠れてやがったんだ?」
額に『世直し』と書かれたオタフク面を被った男がサッチーの顔を踏みつけて疑問に思う。 
其れに同じく『葬世』と書かれたオタフク面を被った男が答える。
「さあな。だが我々の航宙機に便乗するとは良い度胸だ」
ゆ…許じで……
ふらふらと立ち上がったサッチーに『世直し』の脳天唐竹割りがヒット。 
続いて『葬世』のデンジャラスバックドロップによりサッチーは気絶した。
「そ……其の程度にしてあげたらどう?」
奥から現れた女学者『フランソワーズ茜』が怪しいオタフク仮面達を制止する。
「このババアを生かしていても利益が無いのでな…」 
「まあ、待て『翡翠』。茜女史は我等の協力者だ。 
 其の意見は出来る限り尊重しようではないか? 
 其れにサッチー如きを生かしておいた程度でどうなるものでもあるまい」
冷酷な声の『世直し』…もとい『翡翠』に茜の意見を酌む様に言う『葬世』。
「ふう…有難う『ヘイルシュメル』さん。 
 そうそう、会議室でリゼルハンク本社とのホットラインが繋がったみたいよ」 
「ふむ、では行くとするか…『紅葉』『みつお』も戻って来ているだろうしな」
彼等は機材置き場に気絶したサッチーを置いたまま、其の場を立ち去った。
執筆者…is-lies 
電気が消され、静まり返っている資材置き場の中、 
ロックの掛けられた扉をドンドンと叩くサッチー。
何故、こんな事になったのだ? 
自分はスタジオで適当にデタラメを喋ってただけだ。 
なのに何故、訳の解からない一味にリンチされ、 
挙句に、こんな暗い部屋に閉じ込められなければならない? 
だが、サッチーにも無謀な点は幾つもあった。 
スタジオを占拠したテロリスト一派が 
「地球で破滅現象が多発するから逃げる」とか 
そんな事を話していたのに恐れを為し、 
あろう事か、テロリストの航宙機に忍び込んだのだから。
「あ…あああああ、アタシはこんなトコで朽ち果てたりしないのよ!! 
 オラぁ!出せぇ!出しなさいってのよぉ!!!!!」
扉にタックルかまして何とかしようと試みるサッチー。 
と…其の時。
「よいしょっと……」
サッチーの横で若い男の声がした。 
見ると、通気ダクトのファンを取り外し、 
其処から誰かが出て来ようとしていたではないか。
「う…ぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああッ!!!!!
恐怖に駆られて床に転がってた角材を手にし、 
オカルト雑誌に載ってそうな恐怖の表情を浮かべて 
ダクトから出て来ようとしている何者かに突進した。
執筆者…is-lies
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