リレー小説2
<Rel2.ロバーブラザーズ4>

 

「本当に又行くんですか?」
警察署内…薙刀を持ったメイと、ハチ&タクヤを呼び止めるユーキン達。
…其れも仕方の無い事だろう。
何せ……
「はい。何か手掛かりが残っているかも知れませんから。
 私もA+級プロです。警察の方々の邪魔にはなりません」
……もう一度屋敷へ向かうと言うのだから。
「敵は何かを魔物にする…そんな能力を持っていたと思います」
「ああ…壁から魔物が…見知った人も魔物に……あれは地獄だったな」
実際の敵能力がどんなものかハッキリとは解らないものの
どうやら油断出来ない能力の持主の様だ。其れがユーキン達にも心配だった。
「大丈夫です。タクヤやハチが居てくれれば、
 どんな相手にでも、そうそう遅れは取りません」
タクヤ…そしてハチ。この2人の少年は敷往路家の誇る精霊神
『吠黒天・猫丸』そして『ダルメシア・ヌマ・ブフリヌス』の仮の姿である。
精霊神といえば精霊の中でもトップクラスの力の持主。
其れが2体守護していた屋敷を、メイの出掛けていたほんの数分で徹底的に蹂躙した侵入者……只者ではない。
だが、メイは其の2体の精霊神をも超える能力者…
しかも彼女等は3名揃って真価を発揮する。メイも其の矜持があるのだろう。
執筆者…is-lies
出て行ったメイ達を、窓越しに見詰めるユーキン一行。
「メイさんいっちゃうですか?」
「………やっぱり心配だなぁ…」
侵入者が辺りに潜伏していないとも言い切れない。
あれ程、残虐な光景を見せられたのだ。心細くもなる。 
だが結局、彼等は警察署内で待つ事にした。
何だかんだ言っても敷往路家の周囲は警察達が大勢と居る。
そんな所で再び事件が起きる等、考えられなかったからだ。
「ユーキン様、メイ様はどちらへ?」
「ああ。家へ…手掛かりを探すんだ…って」
「ふむ…其れは困りましたな…注意を分散されてしまっては……
 敷往路進様も未だに意識が戻らぬ状態……」
ブツブツ言いながら立ち去る矢部。
併し、其の言葉がユーキンの脳細胞を活性化させた。
「待てよ…。メイさんが帰って来る迄に
 ボク達も敷往路家虐殺事件を独自に調査すれば
 メイさんの仕事も捗り、一目置かれ…やがては………」
「御頭?」
「……おかしら?」
取り敢えずバンガスを真似るおトメさん。
どうやらユーキンの名前を「おかしら」で覚えてしまった様だ。
……っと、クワッ眼を見開くユーキン。ビビって身体を震わせる他2名。
「バンガスゥ!おトメさんん!!日本皇国立病院へ行くぞーッ!!
 メイさんの御父上から情報を聞き出すのダ!」
半ば強引に2名を連れて警察署から飛び出るユーキン。
煩悩の力とは斯くも恐ろしいものであった。
執筆者…is-lies
inserted by FC2 system