リレー小説2
<Rel2.ロバーブラザーズ2>

 

 

「早いですね、傷治るの。もうここまで塞がってる」
貫通していた少女の傷だったが、次の日には大分治っていた。
「こっちはまだ痛いぞ」
ユーキンが引っ掻かれた傷に薬を付けていた。痛いという言葉が出る。
次の瞬間、少女が目を覚ました。
「!」
「…うわ、にんげんいます。う゛〜〜〜」
「いきなり何だその言葉は!」
「どんどんやるんですか。どんどんやりにきたんですか」
「何言ってるんでしょこの子」
2人に明らかに敵意を向きだしにしていた少女だったが、
急に、大人しくなりだした。
「……いたい、いたいのなくなってます。いたくないです。
 …にんげんがいたいのなおしてくれたんですか」
「…言いたい事がよく分からない気もするけど…」
「君の傷は僕たちが治したんですよ、一応」
「…う、…ありがとうです。…ひっかいたのごめんなさいです」
ユーキンとバンガスは少女から話を聞いた。…曖昧な感じではあったが。
少女の正体は狐の妖怪で、森に居たところを密猟者に撃たれたらしい。
狐女は、人間を心底嫌っているようだったが、
傷を治してくれた、ユーキンたち2人には心を開きつつあった。
執筆者…ごんぎつね様
「…えっ、じゃあ化けられるのか?」
「はい」
狐女はあっという間に狐の姿に化けた。
「凄い〜」
「つい〜ん」
「つい〜ん?」
「変な鳴き声だな」
狐は狐女に化けた。
「つい〜んってなんですか」
どうやら狐女自身は「つい〜ん」を知らないらしい。
ユーキンたちは「狐の姿だと言葉が分からない」と言い、話をまとめた。
「…なまえってなんですか」
「…『名前』も知らないみたいですよ」
「…う〜ん…」
「でも、この変化能力があれば色々と便利ですよ。
 この子、僕たちの手下にしましょうよ」
「…そうだな!」
ユーキンとバンガスはその日、一日中かけて、
狐女に『名前』という言葉を理解させた。
また、狐女も、ユーキンたちについていくことを好んだ。
そして、狐女の名も決まった。
命名『おトメさん』。名付け親、ユーキン。
執筆者…ごんぎつね様
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