リレー小説2
<Rel2.ミナ&リリィ1>

 

日本皇国…嘗ては西日本として、
天皇を神と崇め、東日本と対となっていた国家。
だが、先の第四次世界大戦こと『大名古屋国大戦』によって
壊滅的な被害を被った国の1つでもある…
尤も、東日本と比べれば救われていると言える。
向こうは核攻撃により、相当な範囲が廃墟同然と化したのだから。
未だ復興も手付かず状態の市街。
瓦礫を除けて出来た広場に人々が列を成していた。
皆、足取りは重く、顔も窶れ、一目で疲労困憊していると解る。
だが、其の眼は輝いていた。何に?希望に。
もう戦争は起こらない。もう空爆に脅える必要は無い。
地下シェルターから出た時、彼等の見た空は
決して美しくなかった。綺麗とも言えない。
だが、彼等は其れを見て嬉し泣きをしたのだ。
件の広場には、数名の男女が忙しなく動き、列成す人々の傷を手当てしている。
其の中に…2人の幼い少女の姿が見える。
「はい。もう大丈夫です。お体、労わって下さいね」
執筆者…is-lies
本田ミナ…
大名古屋国の支配者であり大名古屋国大戦の首謀者『本田宗太郎』の一人娘だ。
父親の人類淘汰計画『AD計画』に反発し、侵入者達と協力して父を止めた少女。
だが、其れでも本田宗太郎の娘という立場は、世間からの風当たりが悪い。
今の彼女は『本田』の名を捨て『ミナ』として生きていた。
「御嬢様、御手伝い致しましょうか?」
もう1人の少女『リリィ』。
フリルの付いた黒いアンミラドレスに身を包んだ愛らしい少女の外見をしているが、
彼女の正体は本田グループによって作られたアンドロイドである。
本田宗太郎の最期の願い『ミナを宜しく頼む』に従い、ミナと共に行動している。 
「あ、大丈夫。私だけでこっちは十分。
 …ところで、何か話は聞けたの?」
リリィと話しながらも、
其の手は黙々と人々を治療している。
「はい。ネオス日本共和国の被害は甚大です。
 核による汚染こそ、結晶で緩和されましたようですが」
「………リリィ、此処はもう大丈夫みたいだし…
 ……私達も、東日本に行こ」
「…了解しました。準備を整えます」
問答は無かった。
リリィがアンドロイドだからではない。
ミナが元々旅をしているからだ。何故?真実の追求。
彼女は知っていた。
自分の父親は非道ではないという事を。
彼女は知っていた。
父親は何かに取り憑かれていたのだと。
執筆者…is-lies
彼女は考えた。
いつからこうなってしまったのか、と。
「思い出せない・・・・」
「どうか致しましたか?」
「ううん。何でもない。」
そして準備ができた二人は歩き始める。
と、人々の列の向こうで緑髪の少年が人々を見ながら何かしているのが見える。
その男の瞳から殺気が感じられた・・・
「あの男・・・」
「あの男がどうかしまして?」
「ううん、なんでもない・・・」
その男はこちらに気ずいたらしい、男は後ろを向いて去っていった・・・
ミナはいそいで追ったが、男の姿はもう無かった・・・
「・・・行っちゃった。」
そんなこんなでミナは見失ってしまった。
ミナとリリィは緊張しながら、西日本を後にした。
執筆者…鋭殻様、エデンの戦士様、A夫様
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