リレー小説2
<Rel2.エース2>

 

 
「おお、これまた豪華な朝メシが食えるとは!生きるっていいなぁ。」
「それは大げさでしょ『青』さん!」 
何事もない早朝、2人は楽しく朝食を食べていた。 
・・・『青』が朝の新聞を開くまでは。
「・・・相変わらず、暗いニュースばかりだな。」
「ええ・・・貧困、怪物襲来、そして紛争・・・思えば第三次世界大戦の頃からか、明るい記事見ないなぁ。」
「お、エースもそう言うクチか・・・!?」
「ど、どうしたんだ、『青』さ・・・!?」 
2人は、新聞の1面を見て驚いた。それは虐殺事件の記事であった。 
『敷往路家』虐殺事件
『青』は「虐殺事件」の記事自体に驚いたが、 
エースはどうやら違うようであった・・・。
「し…敷往路家…だって!?馬鹿な!」 
いつに無く取り乱しているエース。其の額からは冷や汗すら流れていた。
「どうかしたのか?」
「どうかしたも何も、敷往路家といえば 
 日本皇国お抱えの式神使い一族ですよ! 
 其れがこんな…… 
 そ、そうだ!『メイ』さんは無事なのか!? 
 くそっ!電話番号位、控えるべきだった!」
メイ…敷往路メイ。日本皇国に代々仕えた式神使いの敷往路家の娘であり、
大名古屋国大戦で活躍した勇者の一角であった。
『吠黒天・猫丸』、『ダルメシア・ヌマ・ブフリヌス』という精霊神を使役するA+級プロでもある。
「へ?何で其処でメイが出て来んの?」 
ズッこけるエース。
「メイさんのフルネームは敷往路メイです! 
 敷往路家の一員ですよ!」
「あー、済まん。女の事は良く覚えて無い」 
何故なら『青』は女嫌いだからだ。詰まりは…
「…まさか……『青』さん……」
「………へっ!」 
そう…『青』はモーホーであったのだ。 
じりじりと後退して行くエース。
「待て待て。俺はガキにゃ興味ねーの。 
 其れより、この虐殺事件ってのは気になるな。 
 生存者1名。だがショックだかで何も語らず。 
 切り傷等から見て強盗団の侵入を受けたらしいな。」
「……まあ、京都に入れば自ずと解りますね… 
 行きましょう」
執筆者…A夫様、is-lies

彼らはホテルを出発し、皇国都市部を進んでいった。
「・・・まぁ俺は確かにホ○の気があるかもしれんが、
 こいつはいつの間にかついてきたようなもので、
 実際は現実で見る女が嫌いなだけってのが本音なんだよな・・・」
「全然緊張感とかそんなもの無いですね・・・昔っからそうだろうけど。」
「しかし敷往路家は政府お抱え・・・やっぱ信用できんな。」
「そんな事言ってないで付き合ってくださいよ!」
変なやりとりを10分ぐらい続けた後、2人は敷往路邸に到着した。 
敷往路邸では、警察やマスコミでが集まっていて、とても中に入れる状況では無かった。
執筆者…A夫様、鋭殻様

「・・・上手くいったな。」
「でも、警察に見つかったらアウトになりそうですよ。」
何せ許可を得ないで侵入しているのだから。
好奇心の強い冒険者という人種は皆、こうなのだろうか…
「おう・・・しかしモロに死体を見るのは・・・オエっ。」
2人は死臭の立ちこめる中、邸宅を探っていた。 
しかし見つかるのは従者やエネミーの死骸ばかりである。 
そしてどれもあまりにグロテスクなため、『青』の不安を煽っていた。 
一応彼も戦場に赴いた事はあるが、行動不能になった者はそんなに気にしないからだ。
「・・・なんか、死臭がどんどん濃くなっている・・・ 
 いや、この寒気・・・まさか霊体が集結しているのか!」
「なに!!エース、それはマジなのか!!」
「だぁー、大声出したらバレるでしょ!!」
・・・その時、エース達の周りで不気味な霊感が渦巻く。
「ど、どうする・・・?」
「そう言われたって・・・・」 
そう言っている内に霊気はどんどん濃くなっていく。 
そして、霊気は実体化し、巨大な怪物と化した。 
その体は、従者の体の一部やエネミーの残骸の様なモノで出来ていた。 
いや、出来ていたというよりはその様な形をとって実体化したと言うべきだろうか。
「な、なんだ!こいつは!!」 
目を丸くしてエースが叫ぶ!
「くっ!列車で倒したデカブツの同類かよっ!?」
執筆者…A夫様、鋭殻様
その怪物は部屋に散乱していた従者やエネミーの死骸をどんどん 
取り込んでいき、ついにその姿を現した。 
植物の球根を思わせるようなエネミーの集結部分の上に、 
人体や人型エネミーの上半身がツルのように生えているという 
あまりに不気味な姿をした怪物である!
それと同時に、別の方から走る足音が・・・ 
足音のする方を振り向く『青』とエース。 
するとそこには見覚えのある人影が・・・。 
「あ、あんたはメイじゃないか!?」
そこにいたのは本田宗太郎との戦い以来別れていた敷往路メイだった。 
「お久しぶりです。『青』さん、エースさん。元気そうでなによりです。
 っと、そんな悠長に挨拶なんかしてる余裕はありませんでしたね!」
「ああ!まずこいつをなんとかしねーと!」 
『青』は再びエネミーの方を向き、武器を構えようとするが、エースがそれを手で制する。
「『青』さん、成長した僕を見せてあげましょう・・・・・。」
「オイオイ!ちんたらしてたら外に居た警察とか来るんだぞ!?」 
大事になっては後々面倒だと思い『青』が言う。 
メイの無事が確認された以上、此処に居る理由は無い。 
化け物を適当にあしらって逃げる事位は出来る。
「安心して下さい。直ぐに済みます」 
植物型エネミーの方へ歩みながら 
背後の『青』達に大胆不敵な笑みを見せるエース。
「新たなる技『虎爪』の力…見ていて下さい」
執筆者…A夫様、(;´Д`)様、is-lies
「・・・おう!頼むぜ!」 
エネミーの方に静かに歩み寄るエース。 
そして彼は、電光石火の速さで突撃していく!
「っっっぅおぉ!!虎爪!!」 
そしてエースの姿が消え、エネミーは竹刀に一瞬で切り刻まれ、消滅した。
その様子を『青』とメイは呆然として見ていた。
「済みました。行きましょう。」
「・・・一瞬で倒すなんて・・・」
「・・・せめてその強さを俺にくれないか?」
「・・・断らせてください。(汗」
その後、警察が来たが事情を説明したところ無事に丸く収まった。 
しかし『青』とエースは不法に侵入したために、ちょっと罰金を取られるハメになった。 
「(チキショー、説教つきかよ・・・)」
その後、彼らはメイ一行とホテルのロビーで会話することに。 
執筆者…鋭殻様、A夫様、is-lies

その頃、敷往路家の先ほど戦闘があった部屋では・・・
警察も引き上げ、誰も居なくなった部屋。 
そこに突然緑色の発光体と人型の魔物が現れる。
「フフフフ・・・これほどまでに濃い霊気は久しぶりです。 
 久しぶりに人々の恐怖と絶望に満ちた声を聞くことができます!! 
 フフフフ・・・・フハハハハハハ!!」
発光体が高笑いを上げる。
『アゼラル』様。笑いすぎです。霊気が乱れます。」
「・・・ふう。笑いすぎましたね。さて、『ストグラ』、
 「奴」に此処の霊気を実体化、強化させ、街を襲わせるのです。」 
「御意。」
そしてアゼラルと呼ばれた発光体は強い光を放ち、消えた。
執筆者…鋭殻様

  日本皇国ホテル

 

「ホントに良いのか?こんな高級ホテル」
「はい。折角、用意して貰ったホテルですけど、 
 私達は早めに任務を遂行しなくてはなりませんから」
どうやらメイは政府から依頼を受けている真っ最中らしく 
其れなりの待遇をされている様だ。この高級ホテルも其の1つだろう。 
だが、当のメイはさっさと任務を終わらせたい様子で、 
根無し草の『青』達に部屋を譲るという話になっていた。
聞くとメイはスパイ探索任務で、暫くは京都を離れるそうだ。 
彼女の父親である敷往路進は現在、
何者かによる敷往路家虐殺事件に巻き込まれ、日本皇国立病院に入院している。 
詰まり、イカれ天皇の住む金閣寺は、守護者不在の状態になる…という事である。
「ああ。其れじゃあ有難く使わせてもらうぜ」
「はい。ああ、ホテルのチェックアウトは 
 明日になっていますから注意して下さいね。 
 其れでは、皆さんも御元気で」
言ってから、精霊神2体を引き連れホテルを出るメイ。 
早く仕事を終わらせ、父の仇の調査をしたいという思いが感じられた。 
メイを仲間に出来れば心強かったが、 
彼女は日本皇国側の人間…話に乗ってくれると言う確証は無い。 
何よりも『青』自身が彼女の事は苦手……というか嫌っている。 
先に見たエースの力だけでも戦力としては申し分無い。
「さて、荷物を部屋に置きにい…」 
ドンッ! 
「はわっ!?はわわ!!」 
部屋へ向かおうとエレベーターの方向を向いた『青』に 
金髪ショートの小さな子供がぶつかり……盛大にコケる。
「あー、悪ィ」 
「あうう…あ、大丈夫です。失礼しまし…た?」 
顔を上げて謝ろうとした子供の顔がキョトンとなる。
「どった?」
「……あ…御免なさい!」 
直ぐに庭園の方へとトテトテ逃げ出す子供。
「…何だったんでしょうね?」 
「うーん、解らん!兎も角キモかった!」 
へっ?という様な表情をするエース。
「ほら、ロリ少女ってキモいだろ?」 
この人の価値観に感化されてしまいやしないだろうかと危惧しながら 
エースは『青』を連れて自分達の部屋へと向かった。
執筆者…is-lies

「それにしても、『青』さんってホント価値観が変わってますね。」 
「お?そうだな。」 
「・・・ちょっと引きたくなる一面もありますけど。」 
「別に襲う気なんぞ無いが・・・いや、将来独身かな・・・(汗」
ホテルの1室にて、2人は入浴やら食事やらを済ませて 
ゆったりとくつろいでいた。 
窓の外には、戦前と変わらぬ夜空が広がっている。
「・・・夜の空、変わんないな。」 
「ええ。今頃山の中なんか、絶景が見れるかもしれませんね。」 
「さぁて、これからどうするかが問題だな。」 
「・・・『青』さんはどうします?」 
「・・・とりあえず、こんな時代を変えられればなぁ。で、エースは?」 
「ぼ、僕ですか・・・それでは、言いますよ。」
『青』はエースの言葉に耳をかたむけた。 
「カッコつけかもしれないんですけど、
 これからは階級、種族、立場に関係なく幸せに暮らせる「理想郷」のような世界が作れればなあ・・・
 ・・・とか思って各地を旅して学門、精神、肉体を鍛え上げるつもりです。
 ・・・・ちょっと恥ずかしい事言っちゃいましたね。」
執筆者様…A夫様、鋭殻様
「・・・いいな。俺もそう思ってたんだよ。」 
「え?」
「というより、大戦前は・・・ホントにいい時代だったぜ。 
 冒険者にとっても、一般人にとっても、貴族にとっても、亜人種にとっても・・・」 
「・・・うん。そうでした・・・ね。一刻も早く作れるよう、頑張りたいんです。」 
「・・・そうだな。しばらく同行するか?それとも別れ・・・」
そう『青』が言おうとした時。
     ・・・下らんな・・・
「・・・?なんだ、今の声は・・・」 
「・・・さぁ・・・?あれ?何か体が少しヒリヒリしませんでしたか?」 
「・・・不吉だな。」
その後、彼らは睡眠をとった。しかし痛みの正体とは何だったのだろうか?
執筆者…A夫様
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